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メルクリンカタログと価格表 [Maerklin-Allgemein]

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▲ 前にも掲出した1971年版カタログ

前回の記事で恥ずかしながら私の手元にある1971年日本語版カタログをアップしましたが、恥ずかしかったのは落書きのような酷い文字で幼かった私が記した販売価格の文字が踊っていたこと。

ところがその後、お二人の読者の方から古いカタログに金額をペンで記した画像を頂いた。

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▲ 読者から頂いた私と同じ1971年日本語版カタログ。

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▲ 別の読者から頂いた1968/69年英語版カタログ

みなさん、当時は同じことをやっていたのだ..と、ちょっとホッとしました。しかし、なぜ私と同じように価格をカタログに直接記すのか、小学生だった自身の記憶を辿ってみると、答えが見えてきました。

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これは、1973年のメルクリン価格表です。当時、カタログを購入すると総代理店の設定した定価を記した価格表が付いてきたのです。で、私はいつも欲しいモデルと価格表をにらめっこしながら価格の確認をしていたのです。でも、毎回確認するのは効率が悪く面倒臭い。かといって全てのカタログ記載モデルの価格を記憶できるほどの能力もない...となると、直接カタログに価格を記すというのが自然な流れなのだと気付きました。

考えてみれば、新しいカタログを販売店から買ってきて、価格表とにらめっこしながら欲しいモデルのチェックを価格を記しながら確認する作業は案外楽しいひと時だったのかも知れません。メルクリンは、小学生だった当時の私には高嶺の花でしたから、こうしてモデルを手にできる日を妄想しながら価格表片手にカタログに価格を記入する作業も私なりのメルクリンの楽しみの1つだったのかもと思います。
タグ:Katalog
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4644 Mineralöl-Kesselwagen "BP" / DB(P) Ep.III [Maerklin-Guterwagen]

久しぶりにメルクリンH0貨車モデルの紹介です。

先日のこと、ドイツの友人からModellbahn-Börse(鉄道模型中古市)があるから行く..と言うメッセージをもらいました。私も20年以上前ドイツに住んでいた頃、ドイツ各地で行われていたBörseにハマって、何度もメルクリンモデルを物色しに行きました。当時はインターネットの普及する前であったので、買い逃していた中古モデルを手に入れるのはBörseが一番だったからです。ドイツなのでそうした中古市も規模の大小に関わらず各地でありましたのでまだ良かったですが、日本ではそれもありませんでした。

Börseは、体育館のような公共の施設や、ホテルのホールなど色々な形で開催されます。そして必ず入場料(当時、DM5,-程度)を支払わなければなりません。これはBörse開催のための資金源ですし、実はここを訪れる人にとっても入場料を支払うことで、手ぶらでは帰れないと言う心理的状況にもなって必ず何らかのモデルを購入するのは売り手にとっても良いことでしょう。インターネットが普及し、eBayなどオークションサイトも多々ある今の状況でも、Börseは開催されているので、ドイツはその価値があるとみなされているのでしょうね。

さて、前置きが長くなりましたが、その彼、Börseで私のためにメルクリンH0モデルを買ってくれたとの連絡があり、早速小包で送ってくれました。私はもちろんありがたく頂戴することに。 届いたのは3種のH0モデルで貨車2両と郵便車1両の3両でした。その内の1両が今日紹介する2軸タンク貨車(4644)です。

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このモデルは、水色の外箱に入っているモデルなので1970年代初期までのものと推察できます。Koll'sカタログでは、1967年から2度のリニューアルを経て2002年まで生産された記載があり、息の長いモデルの1つであることがわかります。私の手元にあるモデルは初期の1967年〜76年にかけて生産されたグループのようです。 過去モデルがデータベース化されているメルクリン公式サイトでは、最終バージョンのモデルが掲載されています。

メルクリン公式ページ:4644 Mineralöl-Kesselwagen

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モデルは、鮮やかなグリーン。日本でも一時期ガソリンスタンドが展開されたイギリスのメジャーBP社のブランドが印刷された2軸タンク貨車です。タンク貨車独特の片側に手ブレーキ設備のついたバルコニーが設けられています。

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▲ 手ブレーキ側正面

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▲ 非手ブレーキ側正面

車体正面から見たところです。手ブレーキ側のバルコニーにはタンク上部に登るための梯子が設備されています。

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▲ 上面俯瞰

上からこの貨車を見ると中央にタンク注入用蓋が見えます。そこから梯子までのステップが見えます。

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形式等の表示板です。流石にこの時代の印刷制度は今とは比較のしようもありませんが、当時として精細な印象もあったと思われます。一方で表示板にはARAL石油の表示が印刷されています。この辺りは、今では考えられませんが、当時は案外適当なものなのですね。 因みに、Koll'sカタログでは、この表示が「BP BENZIN UND PETROLEUM AG ... DB 581 694」と印刷されていると記されています。と言うことは、手元のモデルは生産過程でのミスのまま出荷されたモデルなのかも知れません。

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お恥ずかしながら最後に、1971年の4644モデルの日本語版カタログを...。小学生だった私は、黒マジックで各モデルの(当時の)価格をカタログに記していました。これら全てをいずれ手に入れてやる..と気持ちだけは先走っていたのでしょう。 ちなみに、当時はタンク貨車は2種あって廉価版の45XXと台枠が樹脂製の46XXがあり、600円の価格差がありました。46XX貨車は、当時の私には高嶺の花でもあり、憧れのモデルでもありました。 そんな、私がメルクリンを始めた頃のモデルをドイツの友人から贈られて、ちょっと懐かしく、50年近く前のメルクリンカタログを穴のあくほど眺めていた自分自身を思い出してしまいました。

[追記] 実は2009年の拙ブログ記事にShonan-Boyさんから頂いた画像を使用して、この貨車モデルと同じ製品番号のモデルについてアップしていました。

2009年6月26日記事

[EDIT] 2019-03-26
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PEN 4/1号 〜バウハウス創設100周年 [デザイン]

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今日は、久しぶりに書店へ行って鉄道趣味誌の最新号のチェックなどをしました。少し前にFBのタイムラインに雑誌PENの広告があって、それがバウハウス特集ということを思い出して探してみたら、既に書架にありました。手にとってページを捲ると紙面の前半から90ページぐらいがバウハウス関連記事で、内容的にも良く調べられていることを確認できたので購入してきました。

バウハウスは1919年、ワイマール共和国の首都、ワイマールにある建築工芸学校校舎(Henri van de Verde建築)でグロピウスによって設立されました。この時からナチスが政権を取った1933年の閉校まで13年間のみの国立建築学校です。ここでは建築のみならず、絵画、彫刻、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、写真、演劇、染織など現代のデザイン教育の基礎を築き上げた学校としてワイマール、デッサウ、ベルリンで授業が行われました。

ちょうど私がこのバウハウスと縁の深い日本の美大でインダストリアルデザイン史の授業を行っていることもあり、また戦後バウハウスの理念を受け継いだ西ドイツウルム造形大学の最後の学長に私自身が師事していたこともあって、モダンデザインを語る上で欠かすことのできないこの学校の設立100周年とこの紙面の資料はこれからの授業に少なからず役立つのではないかと思い購入しました。

雑誌PENは一般向け雑誌なので、読者にわかりやすく年表や人物相関図などが添付されているので、参考になります。ここに出てくる人物については概ね授業で紹介しているので私自身はホッとしていますが、ちょっと残念なのは日本から留学した4名の学生のうち3名のみ記されていて残りの1名が出ていないこと。この人の資料は少なく、私も一昨年にようやく1本の短い論文を見つけた程度。つまり帰国後の活躍についてはあまり華々しいものではなく、公になることも少なかったと推測できますが、東京造形大学を創設した桑沢洋子氏のインタビューを受けていることは調べています。ただ、PEN誌は記されていないようです。
また、バウハウス創設の際、初代校長のグロピウスとの創設準備に参画したvan de Verdeが彼に江戸時代日本の伝統建築の理念をバウハウスに取り入れるよう進言したこともここには記されていないようです。虚飾のない日本の伝統建築は、バウハウスの機能主義と同じ流れであることを確認すべきかもしれません。

デザインの源流を探ってゆくとバウハウスの教育は避けて通ることのできないエポックであることは間違いなく、ドイツはもちろんですが、日本の美術・デザイン教育でもバウハウスがその出発点であり、かつ現在も続く理念は世界のデザイン界の共通認識でもあります。
100周年を向かえたバウハウスを再び顧みることで何が見えてくるのでしょうか。今一度この混沌とした社会をバウハウス的視点で客観的に観てみると私たちが目指す目標が見えてくるのではないでしょうか。

話は少し横道に逸れますが、鉄道の分野でもバウハウスの影響は大いにあります。駅舎など建築物はもちろん、例えば既に解体されてしまいましたが旧万世橋駅に隣接していた交通博物館の建築。また最近話題の築地市場もそうです。動線を意識し、海路、鉄路からの集まってきた食品を効率よく仕分けし、市場から小売店へと結ぶ場所としての機能は単純明快にレイアウトされていました。
ドイツでは、Schuerzenwagenに代表される客車、SVTなどの高速気動車などバウハウスの理念に沿った車両デザインと捉えています。もちろん戦後は更に多くのドイツの鉄道車両がこの理念の元でデザインされていることがわかります。

ドイツとデザインを知る上で欠かせないバウハウスにご興味のある人はぜひ手にとって見て欲しい一冊です。


タグ:Bauhaus
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ECx / DBAG [欧州鉄道]

ドイツ鉄道から平屋のIC/EC列車置き換え向けの新しい長距離列車の発注のアナウンスが公式サイトでありました。

Der neue Fernverkehrszug „ECx“

これによれば、新しい長距離列車はスペインのTalgo社で製造されるいわゆるタルゴ型車両となります。1軸連接台車による固定編成の客車列車で、制御客車と客車、そして専用の電気機関車で構成されるようです。CG画像では機関車のフロントマスクの造形は、制御客車と同じイメージです。
インテリアは、居住性がICEと同レベルとなり、BordRestaurantや自転車スペースなども設備されているようです。タルゴ客車は、車体全長が短く連接台車で内外輪差が小さくなるため、車体幅が現状より広くなると考えられます。座席配置は1等車が1+2、2等車が2+2と現状と同じですからゆったりとした作りになるでしょう。(シートピッチは未確認です)

最高速度は230Km/hとなり、より多くの座席数で、より速く、快適にサービスが行われるようです。ただ、区分室車はなさそうなので、寂しい気もします。
2023年から運用が開始され、当面は試験的にベルリン-アムステルダムで2時間ヘッドで運行されるようです。最高速度の向上と国境駅での機関車交換が不要となるため、現状より30分程度短縮される斗のことです。翌年からは、以下の4路線でも運用が開始されるとのこと。

- Westerland–Köln
- Westerland–Frankfurt–Karlsruhe
- Westerland–Berlin
- Oberstdorf–Köln

この路線を見ると4路線のうち3路線は北ドイツの保養地Westerlandで、残りの1路線は南ドイツの保養地でありスキーリゾートを抱えるOberstdorfです。以前であればFD列車が投入されるであろう路線とも重なりますので、ターゲットはビジネス以上に観光需要を期待しているのかも知れません。また、これら5路線だけでは、平屋のIC/EC列車はまだ生き延びる列車があるでしょう。
ÖBBは看板列車のRailJetが好評ですが、このECxも基本的にはRailJetと同様の固定編成客車列車であることは同じです。ただ、Talgoは軌間可変機能もありますから将来に向けての可能性(と言ってもスペインやロシアまで行く必要があるので昼行列車は難しい?)もあり、様々な可能性を考えてタルゴ客車への決定に繋がったのでしょう。

連邦鉄道時代から、DBではタルゴ客車への関心は持っており、ICNの種別で夜行列車用タルゴがベルリン-ミュンヘンを結んでいましたが、今は廃止され客車もありません。再びDBがタルゴを登場させる意味は、何か将来に向けて深い意図が隠されているやも知れません。
タグ:DBAG Talgo ECx
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スマートフォン向けレイアウト変更 [アナウンスメント]

先ほど拙ブログの設定変更で、スマートフォン向けに最適化したレイアウトを新たに設定しました。パソコンでは従来通りのレイアウトになります。
相変わらず広告が邪魔をしている画面ではありますが、スマートフォンで拙ブログをご覧の皆さまには多少見やすくなったと思います。

相変わらずのゆっくりとした進捗ですが、有益な情報発信の場として今後ともSpielkisteの更新を重ねてゆく予定ですのでよろしくお願いいたします。
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Zugbildung IC117 "Gambrinus" [Zugbildung]

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▲ 画像をクリックすると拡大されます

今年のメルクリンH0新製品には、先日紹介したD96 "Isar-Rhone"の他にIC117 "Gambrinus"があります。今回、D96に続いてこのIC117の編成表を作成しましたのでご紹介いたします。

[実車について]
"Gambrinus"は、1952年の夏ダイヤからF34/35としてルール地方、フランクフルトを経由してハンブルグとミュンヘンを結ぶ長距離優等列車として運用され始めました。名称の由来は、ビールの2大生産地のドルトムントとミュンヘンがルート上にあることからビールの神様であるGambrinusとされたそうです。

ICというのはIntercityのことですが、この列車が走っていた1973年当時、国際線の最上位種別がTEEで国内線はIntercityでした。IC Gambrinusは、Hamburg-AltonaとMünchen HbfをStuttgart Hbf経由で結ぶ列車。TEEはもちろんですが、Intercityも全車両1等車で組成され、食堂車が連結されていました。IC Gambrinusではありませんが、食堂車の他バー車が連結されているICもありました。1979年からは、DBの種別規定変更で、国内線用Intercityが1、2等のInterCity(国際線の2クラス制はEuroCity)となったため、1等車のみで組成されたGambrinusは、国内線最初のTEEの1つとして1978年に種別がTEEとなり、1983年の終焉までTEEとして運用されました。
DBの看板列車のTEE Rheingoldと共に、Gambrinusは1等車だけ組成された列車として生涯を終えたプライドの高い名称と言えるかもしれません。

DBでは、F-Zug "Rheingold"で開発されたGruppe-62客車が優秀で、当時数多くの同形客車が製造されていました。牽引機も量産型103.1が1971年の登場から次々に落成し、文字通りDBの顔となってゆきます。

このIC117 "Gambrinus”は、Hamburg-AltonaからMünchen Hbfまでの運用区間で唯一の端頭駅であるStuttgart Hbfで方向変換と機関車の交代を行いますが、どちらも103.1形機関車です。
客車は増結車両が3両あり、そのうち2両はHamburg-Altona - Stuttgart Hbfに連結され、もう1両は終点のMünchen Hbfまで走りますが、3両のうち2両はTEE客車ではなく、UIC-X1等車のAüm 203が連結されることもあったようです。
また、この列車は月曜日から金曜日までの平日のみの運用とのことです。週末は、Hamburg-Altona - Köln Hbfのみ運用されていました。

[モデルについて]
さて、メルクリンモデルでは、当時の編成のうち5両の客車を製品化される予定ですが、そのうち3両は区分室客車Avümz 111で、開放室客車Apümz 121とパンタグラフ付き食堂車WRümz 135となります。いずれも、折戸、切妻屋根仕様で実車では当時の最新車両を使用されていたと考えられます。
この3形式は既に製品化されているため新規金型は不要で、塗装と印刷のみで今まで製品化してきた客車とはサボや車両番号表記などで違いがつけられるものと考えられます。

今回興味深かったのは、セット販売ではなく全て単品であるということ。そのため実車同様の編成も組むことが可能になりました。特にAvümz 111(438624386343845)については同形3種のため、違いは車体番号など表記だけということなのでしょうか。以前なら尾灯付き客車なども考えられましたが、今回は全て同じ仕様(つまり同じ価格)となっています。(いずれの車両も別売り尾灯キットで改造は可能です)
開放室客車Apümz 121(43864)と食堂車WRümz 135(43894)については、元々編成に1両のみ組成されている客車なので製品も1つのみです。

食堂車WRümz 135は、以前はファンクションデジタルデコーダーが内装され、ピエゾモーターを使ってパンタグラフが上下する機能やサウンド機能が付いたモデルがありましたが、今回はデコーダーのないシンプルな構造です。尾灯の位置が実車の腰下位置と異なり、他の客車同様腰中位置なのは残念です。(Silverlingeと同じなので難しくはないはず)全長も実車が27mなので他車とは違うのですが、28,2cmとなっています。

何れにしても、菱形パンタグラフのショートキャブ103.1形(39150)と共に登場したIntercity客車は歓迎すべき新アイテムといえましょう。



参考文献:Die Geschichte des Trans Europ Express / Alba Verlag

[EDIT] 2019-03-06
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