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Abschied Talgo-Hotelzug [欧州鉄道]

b1t1.jpg

私がドイツで学生をしていて、1番日々を楽しく過ごせたのが1990年のインターンシップをしていた時であろう。ミュンヘンの人気スポットMuenchener Freiheitに25㎡程の小さなアパートの1部屋を妻と2人で借り、毎日U-BahnとS-Bahnを乗り継いでミュンヘン中央駅のホームを端から端迄歩いて当時のBZA (Bundesbahn Zentralamt)のDBデザインセンターに通っていた時のことである。
当時DBは公的機関ゆえ給料はなかったが、バイエルン地区のDBフリーパスを貰えたりして、随分トクをした気分にもなった。

詳しいことを話せばキリが無いので、前書きはこのくらい。今日ここに記したいのは、DBとTalgo列車のこと。
当時DBはTalgo列車の導入を考えていた。それは今の寝台列車ではなく、昼行用の座席列車であったようで、実習中の私は制御客車の絵を描いてくれと頼まれた。プロジェクトとしては、まだ正式ではなかったようで、InterRegioの昼行列車がDBで運用されたらこうなるであろう..という程度のもの。
Talgoはご存知のように1軸連接台車という独特の構造で、車長が短く幅が広い。更に屋根が低い。それを当時のDBのプロダクト・アイデンティティに則ってデザインするというもの。結局、1枚だけ描いて..それで終わり。(上図参照)
暫くしてから、そのTalgoは寝台列車としてプッシュプルなどなしで運用されるに至ったのである。

そのTalgo社製の寝台列車はBerlinに基地を置いて専門の運用会社まで設立して、今迄の夜行列車サービスとは一線を画した、国内寝台列車InterCity NightとしてCityNightLineより一足早くデビューした。その中で最も画期的なのは、列車食堂として初のビュフェ式(いわゆるバイキング)朝食の実現である。これはCityNightlineでも検討はされたが、様々な制約から実現できなかったサービスである。

そのTalgo列車であるが、ついに12月のダイヤ改正で姿を消すことになったと先日届いたERI(Eisenbahn Revue International)誌に大きく取り上げられている。
廃止の理由は、運行路線の統合によるもののようである。現在Talgo列車が運用されているMuenchen - BerlinとMuenchen - Hamburgをダイヤ改正で統合させ途中で解放連結させるのであるが、集中電源方式のTalgo列車はこれに向かず、実現させるには難しいとのこと。
そこで約15年の間、ドイツの夜行列車の一躍を担っていたTalgo列車は、終焉を迎えるということになったという。

電源車1両のみICEカラーにダークグレーの窓帯の入った塗装が試みられたが、他のInterRegioブルーの客車と共に消えてしまうのは、寂しい身持ちになるのである。

さて、ではこの夜行列車の車体はどこに行くかということであるが、ドイツ以外に売却が想定されるが今のところはまだ決まっていないという。
自身は、まだこのTalgo列車に乗ったことがない。技術は古く安定した性能を誇り乗り心地も良いと聞く。私自身は、このTalgo列車のデザインをした時に初めて見た「Talgo I」の前頭部分のインパクトのある深海魚のような顔が忘れられないのである。このデザインを実現してしまうスペインの感性は、良いか悪いかは別として凄い、そして羨ましい。
ご存知の無い方は是非ご覧を...。悪い夢を見ないように...(^^;

http://www.talgo.de/images/Presse/Talgo%20I.jpg

[追記]
RiGの掲示板にHUH氏が8/27にTalgoの廃止を告知されておりました。私が気づかなかっただけ..。以下、その参考サイト。

http://www.berlinonline.de/berliner-zeitung/archiv/.bin/dump.fcgi/2009/0730/berlin/0105/index.html

参考文献:Nach 15 Jahren: Abschied von den Talgo-Nachtzuegen der DBAG / Eisenbahn-Revue International 11/2009

[EDIT] 2009-11-14 10:30
タグ:DB AG Ep.VI Talgo
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まおパパ

そうでしたか、思い入れのある車両が退役するのは残念なことですね。私は、その路線にTalgo列車が走っていたことも知りませんでした。お恥ずかしい。

それにしても、あり得ないスペインの頭を見てしまいました(爆)。

私としては、Akiraさんがドイツで学生をしていらした頃のお話の方が詳しく伺いたいですねぇ!!
by まおパパ (2009-11-13 12:17) 

Akira

まおパパさん、こんにちは。お近くにいながら中々お会いできず...。

学生時代ですかぁ?ちょっと恥ずかしいですねぇ。でも、明らかに就職してからより楽しかったのは確か。インターンシップはその中でも極め付きでした。毎日ミュンヘン中央駅を出入りする列車を眺められたり、色々な体験をさせてもらいました。
初めての日本人インターンシップでもあったので随分と可愛がってもらいましたし、ミュンヘンはお年寄りには日本という国は第2次大戦時の同盟国の印象が強いようで、他の人には言えないようなことも教えてもらったり...。

残念なのは、パソコン持っておらず、ネットも普及していなかったこと。あの頃ブログがあったらなぁ...と。
by Akira (2009-11-13 12:27) 

okadoc

Akiraさんこんにちは。ドイツのTalgo廃止ですか・・・スペインーフランス間の夜行Talgo(Trenhotel)は利用したことがあります。2等の4人部屋でしたが乗り心地は快適でした。食堂車もありましたがバイキングスタイルではありませんでした。
スペインの深海魚列車、凄すぎます・・・ゲテモノ好きの私は模型があれば迷わず購入しますが・・・
by okadoc (2009-11-13 12:35) 

Akira

okadocさん、こんにちは。

Talgoにお乗りになったことがあるのですね。羨ましいです。スペイン-フランス夜行の食堂車の食事も美味しいと聞いています。
ドイツ国内のICNは、ビュフェタイプの朝食提供のための設備が施されていると思いました。(IRのBistroCafeのデザインに少し似ています)

Talgo Iの顔のデザインは....怖くないですか?
by Akira (2009-11-13 14:10) 

深山苧環

こんにちは

タルゴ廃止ですか…
しばらく以前から,ヤフオクにタルゴが出品されていて,少々気にはなっていました.
スイス縛りっ!と肝に銘じて,タルゴには手を出さないつもりです.
ところが,Re460がタルゴを牽引している写真を見てしまい,決心がぐらついております.
まずいことに,スイスにも乗り入れている(いた?)んですね.
もっとも,今年は完全な予算超過でもう逆さに振っても鼻血一滴でないんですけどね.
でも,タルゴと車運車を連結して走らせたら… カッコイイだろうな~と,いつもの妄想モードです.

でも今夜は… 妄想どころじゃないです!
Talgo Ⅰ,こいつに魘されて眠れそうにありません.
by 深山苧環 (2009-11-13 16:57) 

Akira

こんばんは、深山苧環さん。

私もERI誌を見て初めて知ったので、今日もネット検索を掛けてみたもののそれらしき記事は発見できず...。
スイスへのIC Night乗り入れがあったんですね。季節波動運用かも..。

で、Talgo ICNには大抵車運車のDDmが連結されていますが、どうもメルクリンのIRブルーやV-Rot(DB-Autozug)仕様はすぐに無くなってしまって...。

Talgo I...あれを見てしまうと夜中にトイレに行けない...。
by Akira (2009-11-13 17:08) 

阿亮

Akiraさん

ちょうど最近ひょんなきっかけでDBのTalgoにはまってしまいました。
同時に、ちょうど今年廃止が決まったことも知って、私も是非一度乗ってみたかったと残念に思う一人です。

ERI誌に特集があるとのこと、是非手に入れたいのですが、amazonではみつかりませんね。(行ったことはないのですがJAMに出店していた)西山洋書あたりでしょうか?

SBBに乗り入れて Re460に牽引されていたとは・・・
Talgo I の奇妙な表情にもびっくり。南海ラピートの上を行きますね。

いろいろ貴重な情報をありがとうございました。
by 阿亮 (2009-11-13 18:14) 

Akira

阿亮さん、こんばんは。

阿亮さんのブログを拝見いたしております。Talgoは2編成お持ちですか?

ERI誌は日本で言えば「鉄道ピクトリアル」のような柔らか系の?鉄道技術専門雑誌です。
雑誌ゆえアマゾンにはないかも知れません。私は出版元のスイスのMinirex AGで定期購読しています。(年間契約)

西山洋書にあるかどうかはわかりませんが、問い合わせてみる価値はあるかと思います。

南海ラピートは、確かに個性的ですが、Talgo Iはより生物的で生々しい表情をしていますね。ただ、この車両は試作車だったようで営業運転には就いたかどうか...。量産のTalgo IIがUSのF7似になったところをみると、やはり評判は良くなかったようで..。

この列車が暗闇を走っている姿は想像するだけで....。
by Akira (2009-11-13 18:25) 

深山苧環

Akira様,阿亮様
こんばんは

Re460は最初に買ったデジタル機で,大好きなので画像を見つけると保存しておくのですが…,パソコンの整理が悪くて見つかりません.
走っている写真ではありませんでしたが,駅撮りを見つけました.
↓ここにあります.
http://www.flickr.com/photos/lastarial/2001659777/sizes/o/
ZurichとBarcelonaを結んでいたのですね.
私も乗ってみたかったな~

それにしても,Re460デカい!
タルゴが小さいんですね.

by 深山苧環 (2009-11-13 18:26) 

深山苧環

たびたびお邪魔して申し訳ありません.

もう1枚.やはり駅撮りですが…
http://ferroviariando.fotopic.net/p48938893.html

動画もありました.
http://www.youtube.com/watch?v=tR5GiYtXtjg
http://www.youtube.com/watch?v=olj0p2XFbQw
Re4/4も牽いていたんですね.

>この列車が暗闇を走っている姿は想像するだけで....。
イヤだ!想像したくありません!!
保線のおじさん達,道具放り出して逃げ出すでしょうね(笑)
by 深山苧環 (2009-11-13 19:58) 

Akira

深山苧環さん、

スイスのTalgoはスペインからの列車ですね。私はてっきりドイツのTalgoが延長運転したものかと...勘違いしていました。

ところでDBAGの余剰になったTalgoはJR東日本が購入すれば良いと思うのは私だけ?東北新幹線から在来線経由で札幌迄走らせるのも、このTalgoならお手の物だと...。

by Akira (2009-11-13 20:22) 

深山苧環

Akiraさんの案に大賛成です.
日本にいながらヨーロッパの雰囲気が味わえる,新しいタイプの寝台特急なんて最高ですね.
札幌までと言わず,いっそのこと稚内や網走まで走らせて,そして思う存分乗りたいです.
もちろん,タルゴの性能を目一杯発揮させるためにも,風光明媚な山線経由で.
ついでに新幹線区間用の牽引機にRe460も買いましょう.
あぁ~,妄想が…

ところで,DBAGが使用していたTalgoも可変ゲージ仕様なのでしょうか?

日本だけでなく,ドイツ他ヨーロッパでも個性的な夜行列車が淘汰されていくのですね.
速達生は公共交通の使命とはいえ,なんとなく寂しい気がします.
by 深山苧環 (2009-11-13 22:34) 

Akira

深山苧環さん。

日本でも可変ゲージ研究はされていますが、やはりタルゴが歴史もあり実用化されていますから、研究対象としても価値のあるものと思います。(変なプライドでそうは思いたくないのかも知れませんが..)

もちろん、寝台列車としてのインテリアなども充分に現在の日本でも使えるものでしょう。新幹線用の牽引機にRe460というのは良いですねぇ。(でも日本はスペインに電気機関車を輸出しているくらいですからダメかも?)

DBのタルゴが可変ゲージ仕様かどうかはわかりませんが、設計は可変仕様と同じなので改造するにしても難しくはないと思います。(パーツ交換のみ?)
それより日本の狭軌(1067mm)に対応出来るかどうかというところでしょうね。貫通路に当たりそう...。
by Akira (2009-11-13 22:43) 

460

Akiraさん、深山さん
こんにちは。
Re460がタルゴを牽引していたのですね!!
深山さん同様、急に悩んでる私です(笑)

by 460 (2009-11-14 11:49) 

Akira

こんにちは、460さん。

Re460牽引のTalgo客車はRenfe仕様なので、メルクリンではなくイベルトレン製?是非お悩みください。
by Akira (2009-11-14 13:11) 

東西急行

Akira様、東西急行です。
EN262、263列車に続き夜行タルゴ迄最期を遂げるとは……人の楽しみを此以上取るなと慨嘆する他有りません。
深海魚(と言うより私をしてはネコバス大)面のタルゴには吹きました。
とは言えイタリーの気動車(littorine等)のガスマスク面も「お゛おっ?!」と面食らうものが有り、此の時代の空気を如実に伝えるものです。
タルゴに準じた我が国の可変軌道列車は、あいにく客車では無く電車です。
私の在所を走る線区(大部分単線、半径狭小な曲線に高低差は日常茶飯事の時代遅れ在来線)で優等列車(片道200kmを4時間超…鈍足の癖に特別料金請求する腹の立つ代物)の高速化に資するものとして期待されておりますが、買えるだけの財力が無いのが悲しい所です。
御指摘の通り強化狭軌でしか無い国内在来線での運行は不可能と思われますが、あと半世紀導入が早ければ無惨にも潰滅した夜行列車網を少しは助けたろうと惜しまれます。

by 東西急行 (2009-11-14 22:43) 

klaviermusik-koba

Talgoがなくなるのは残念なことです。意外に短命でしたね。でもそれはドイツの話で、スペインでは生き続けますよね。実現しなかったようですがこれは1軸だけれどPendelzigにすることは技術的に可能だったのでしょうか。
by klaviermusik-koba (2009-11-15 09:20) 

Akira

おはようございます。

> 東西急行さん、
我が国の夜行列車は、かなり細々と生き残るのみですが、これは分割による民営化が大きく影響したのでしょうね。やはり上下分離などなければ、夜行列車そのものが衰退するもみの運命というのは悲しい限りです。Talgoは1軸連接台車故の全長が短いため、広幅車体が可能なので寝台にはピッタリの環境です。が、JPも研究用として1編成ぐらい中古を購入してもバチがあたるものではないかも...と。

> Klaviermusikさん
そうです。廃止されるのはドイツのタルゴ列車だけです。可変軌道の出来る客車はタルゴのみなので、広軌のスペイン発着の国際列車はタルゴにならざるを得ないです。(AVEは標準軌ですが)

Pendelzugが技術的に可能かどうかということですが、多分可能だったのでは?という程度には感じています。当時はそのような疑問も持たなかったので質問すらしませんでしたが...。
by Akira (2009-11-15 09:34) 

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